2015年11月18日水曜日

ガンバ売れないのか、、、

なぜ「ガンバと仲間たち」はコケたのか。土日の興行収入7500万円(制作費20億円) - ありんとこ


ここのまとめ見ると、僕は存在すら知らなかったけど
意外とCMはちゃんとやってて
神田沙也加や野村萬斎や実力派声優も揃えてて
見た人には高評価だったと。
ガンバ世代は50-60代でその子供も大学生や社会人となってるので
ターゲットがわからないとあるが、完全新作扱いでいいんじゃなかろうか。
でも売れないのか。


PV見る限り、
ファイナルファンタジーみたいな等身とかっこいいカットシーンで、
ジブリのような冒険活劇でもあり、
ピクサーみたいなCG作品のようで、
それほど嫌悪感を感じるようなデザインではなかったように見える。
白組ドラえもんの延長で、ガンバをこう作ろうというならわからんでもない。
そもそもCGドラえもんがあれほど大ヒットするとは思わなかったし。


結果論からの逆算ではあるが、
「ファイナルファンタジーみたいな等身とかっこいいカットシーンで」
を狙うのであれば、
ねずみのデザインを日本の中高生がかっこ良く思えるぐらい洗練させるか、
(アジア向けに映画を売るならありかと)
ねずみの世界観をオミットして、人間の物語に作りなおしてもよかった。


「ピクサーみたいなCG路線?」を狙うのであれば
親、子供がかわいいと共感できるぐらいの等身キャラクターにする。
等身のデフォルメもさることながら、
動きもピクサーやジブリのデフォルメされた楽しい動きにする。
ということに重点をおいたほうがよかった。



GAMBAのターゲットがわからないというのは、
キャラクターデザインやその動きに関して
子供が共感できるようなものにするか、
中高生が共感できるようなものにするか、
この辺の練り込みがどっちつかずで中途半端だったかと。


無難に考えると、子供が共感できるようなキャラクターデザインにして
その動きをジブリやピクサーを参考に作り上げていくのがいいのだろう。
デフォルメキャラでもFFのようなかっこいいシーンは作れるが、
等身の高いキャラでデフォルメの動きを表現するのはずっと難しいからだ。

なぜそうならなかったかとなると、
白組にはジブリやピクサーほどのデフォルメアニメーションのノウハウがまだなく
モーションキャプチャーから修正していくやり方に慣れてると仮定したら、
等身を高くして、制作側の都合にキャラデザや動きを合わせていったのかと。

ジブリやピクサーは1本にすごく年月をかけるので、
あのレベルの動きを1から自分たちでつくりあげようとしたら
20億じゃすまなかったかもしれない。

とすると、FFに振りきったデザインや世界観へ作りなおすべきだったか
もっとリスクを取ってでも、
ピクサーのように愛されるキャラと動きを追求するべきだったか。
白組の明日はどっちだ。

学級崩壊の原因を親に求め過ぎないために


学級崩壊した後の学級担任|小学校非常勤講師のブログ


 良いノウハウをまとめている記事なんだけど、
モヤッとするところがあるので書き留めとく。


 上の記事は学級崩壊の例をあげてどうしていくかのノウハウ。
教師の責任2-3割、 子供の責任3割、
親の責任3割、地域の責任1-2割としているが、
子供の責任は親の育て方に問題があるとしているので
親の責任は実質6割。


 この6割の大きな原因に
「親が教師を信用してない」ことがあげられ
親が先生を信用しない、先生の言うことは聞かなくていい、
なんて態度を子供に示していれば当然学級崩壊に繋がると。
まあ、昔からあった一部先生の不祥事が
マスコミの儲けのために煽られ続ける昨今ですからね。

親の信用を勝ち取る西大和学園


 こないだの「世界一受けたい授業」でも、
似たような話を西大和学園の創設者が語っていました。
いわく、

「親が学校に疑問をもつと、
それが乗り移って先生の言うことも聞かなくなるし、
勉強もしなくなる」 と。

 実際、昔の西大和学園自体、
窓ガラスが割れる荒れた学校だったそうで、
今は東大、京大合格者が、開成、灘につづく
3位となる「奈良の奇跡」とか言われる進学校。

信用のため何をやったかというと

「午後6:30から教師みんなで保護者へ電話をかけ、
密な連絡を取る」という方法。

先生方いわく

「問題があってからかけるということはむしろ少なく、
日頃頑張ってるときにそのタイミングでかける」そうです。

これを日常からやってたら
たしかに信頼は積み上がっていきますね。
僕もこの方法は共感できます。

部下がホウレンソウをしない理由 - 旧・teruyastarはかく語りき

「部下は問題になるまで絶対報告してこない」
から、

「上司が部下へホウレンソウする」
ほうがボヤの発見も早くうまくいく。


コストかかるように思えて、
プロジェクト炎上するぐらいなら結局このほうがずっと安上がりです。
普通の上司はめんどくさくて
自分からホウレンソウするなんて誰もやらないので、
問題はいかに当たり前のルーチンワークとするかですね。
やってないから大変なわけで、やってる人にはそれが普通なんで。


モンスターペアレントが怖いから、
なるべく親と連絡取りたくない先生もいるでしょうけど
それは報告しない部下がプロジェクト炎上させるのと同じで、
むしろ見えない先生への不審さが増して
見えないモンスターペアレントを育てる結果になるかと思います。


で、本題に入る前にこちら

子供はこうあるべきだ


 ところが、6月頃から学級がうまくいかなくなった。相談も受けた。原因は、熱心すぎることにあると思った。上に書いたように、この先生には子どもはこうあるべきだという強い思いこみがあって、それに合わない子どもに強く指導する傾向があった。それが、少しのことでも強く指導するものだから、
子どもの方でだんだん先生から離れていったわけである。もう少しゆとりをもたれたら、というアドバイスは差し上げたが、先生の人柄からはそれを認めるわけにはいかないようだった。一端敷いた路線を変更することは確かに危険である。


まったくその通りだと思うのです。
いろんなやんちゃな子どもや、
(いまは)できない子がいてもいいと思います。
(別に将来できない子というわけでもないし)


登場人物はどんな気持ちだと思いますか


ここが、ちょっとモヤッ、、
具体化=単純化
 学習の内容も、より単純に、より具体的に指導した。例えば、国語の時間に登場人物の気持ちを考えるとき、「どんな気持ちだと思いますか」という問いは出さないようにした。「この人物の気持ちは○○だね。」と確認した上で、「じゃ、それは、教科書のどの言葉から分かりますか」という問いに変更した。結局は同じことを問うているのである。

指示の単純化、数値化などは僕もよくやります。
仕事であいまいな擬音の指示では、
プロ同士でもなかなか伝わらないですから。


でもこの場合、「正解がどれか?」ではなく、
「本文からどれだけたくさんの解釈を引き出せるか?」
の方が重要だと僕は思います。

たとえ作者がただ締め切りに追われて書き上げた
でっちあげであっても、
行間にまったく込められてないはずの心情や
意味を持たせることはできて
その多様な解釈がより大きく、
より細かな視点をもたせるからです。

単純化するのはいいのですが、
さらに「なんで?」と深掘りしたり、
正解のあとも「他の解釈はありますか?」と
肯定していくのは無駄なようで無駄じゃなく、
その無駄が楽しいもんです。


これは余談ですが、
根本的には子供に「なんで」をひたす繰り返して
宇宙開闢まで問いかけ続けたら天才になりますし、
教師や大人だって世の中99%知らないことだらけですから、
一緒に子供目線で考えていくのが良い教育だと僕は考えてて、
テストで良い点を取る教えと、なぜを突き詰めていく教えの
2つを上手く混ぜあわせることを考えていくのがいいかと思ってのことです。


先生はこうあるべきだ


そしてここ、

 ここで忘れられない事件がある。12月頃。掃除の時間に運動場で、箒を振り回して遊んでいる児童を職員室から見つけた。4年生の子どもである。運動場へい くのも何だし、ということで放送で呼びかけた。「運動場で遊んでいる児童は、すぐに職員室へきなさい。」というような内容だったと思う。放送をした直後、 職員室にいた女の先生が立ち上がって私の所へきて、「放送で注意するのは止めてください。」ときつく言われた。私より10年年配の経験年数の多い先輩先生 である。

 はあ?と思った。運動場で遊んでいるのはその先生のクラスの子どもである。そして、先日の職員会議で、子どもが言うことを聞かないから 何とか協力して欲しいと訴えていた先生である。その先生は掃除時間中にゆったりと職員室でお茶を飲み、お菓子を食べていたのである。自分のクラスが学級崩 壊状態になり、運動場で掃除の時間に子どもが遊んでおり、それを知っていてお茶か、と思ったものである。普段、教室でどんな指導をしているのか不思議に 思った。

Q, この文章を読んで、先輩先生の心情を考えるとき
「どんな気持ちだと思いますか?」















A, 例
「その生徒は校内放送で晒されることで傷ついて余計手がつけられなくなるし、なにより私が休憩してる時にそういう目立ちすぎる注意の仕方をすると、先の職員会議の後なのに、まるで私がさぼってるかのように見えるじゃないですか! そういうあてつけのようなサポートはやめてください!!」
でしょうか?


これは答がどうこうではなく、
記事全体を通してみてモヤっとするところは こういう
相手のダメなところを受け入れられない余裕の無さです。

「先生はこうあるべきだ」
(もしかして直前まで忙しかったかもしれなくても、掃除時間中でも、常に子供に目を光らせさぼってはいけない。問題があるクラスならなおさら自らを犠牲にしてでも対処しなくてはならない。)

「親はこうあるべきだ」
(親が先生のことを知らないのはしょうがないことなんだから、問題が起こってないのなら子供のためにもまず、無条件に先生を信頼するところからスタートすべきだ。)
という強い思い込みです。


その思い込みをもったまま、
その規律で正規の教師をやれば自分が全く休めず、
(そもそもたいていの仕事は)真面目にやれば24時間あっても足りないのに
仕事で手を抜けず、だから手を抜く他人には嫉妬と攻撃ばかりで
とても疲れそうなので、
もうすこしゆとりをもたれては、とアドバイスしたい。

他人に完璧を求めない


「ゆとりをもたれては」を、もう少し単純化すれば、
「大人にも自分にも完璧を求めないこと。」

 子供は未熟で不完全ですよね。
でも、「完璧な先生」はどこにもいません。
 「完璧な親」もどこにもいません。
てことは「完璧な大人」も存在しないわけです。
そんな人がいたら、とっくにその人が世界をユートピアにしてます。

大人にあるべき「完璧」を求めるのはものすごく疲れますし、
自分の姿勢に跳ね返って自らの不完全により、闇堕ちします。
そうじゃなくて、世の中には自分も含めて
「未熟で不完全な子供」しかいないとしたほうが、
正しく現実を直視できます。
ついでにこのほうが素直な子供目線に立ちやすいですし、
子供を自分と同じ「不完全な大人」扱いできますしね。


完璧を求めるなら2割だけ本気だす


80:20の法則というやつで、大事な2割が80%の利益を産みます。
だからあとの8割は手を抜いても20%の利益ぐらい童貞ことない。
フリーザの変身前ぐらいで充分です。

先にも書きましたが世の中のたいていの仕事は
100%やりきろうとしたら24時間あっても全然足りません。
そんな無茶で命削るのは、たちあげたばっかりの若いベンチャー企業か、
漫画家か、アニメ会社と相場は決まってます。

「大人」はちゃんと手を抜いてバランスとりましょう。
2割で120点とって、 あとは手を抜くボーナスタイムと考えましょう。
だからあのクソ野郎もはきっと見えない2割を頑張ってると思い込んで
関係ないのに自分と比べて無駄に腹を立てないようにしましょう。 
人間さぼってるのが普通です。
海外はほんとそうです。日本だけ頭おかしいんです。
ほら、だからそこのニートも明日から2割だけ本気出そうって。

この世界には先生も大人もいない。


仕事はしない、締め切りは守らない、ぎりぎりまでサボる、
いったことに一貫性がない、悪いこともするし、
時にモラルやぶることもあり、一皮むけばドスケベ変態で、
そういう未熟なダメ人間な俺たちで、
どう助けあって補完し、モチベーションを高くし、
ルーチンワークシステムにしていくか?

というのが人とのつきあい方じゃないかと思います。
子供からみても、
抜けててだらしないけど「やるときはやる先生」
の方が好感もてるんじゃないでしょうか。

生徒も先生も親もがみんな成長途上、
学習中の子供なのであればそんなに真面目に一生懸命でなくても、
至らないところは素直に謝って、それでもなお堂々としてる
ぐらいの矛盾したふてぶてしさ
もつぐらいが楽しいんじゃないでしょうか。
人間だもの。


以上がモヤっとしたところでした。
先生が真面目すぎると闇堕ちしますし、
不完全な先生と、不完全な先生と、不完全な子供たちで
うまくまわそうとするなら、
やはり問題が起こる前に定期的なコミュニケーションをとり、
「あいつはダメなところもあるけど信頼はできるな」を
少しづつ積み上げるのが大事でしょう。
それがめんどくさいので、いろいろ工夫が必要でしょうが。

一つの奇跡はたくさんの土台に支えられてる


例えば西大和学園では、保護者への積極的な電話の他に、
先生が黒板に板書する時間がもったいないと生徒全員iPadを導入したり、
時間内に教えきれない細かなポイントもiPadに詰め込めたり、
中間や期末テストではなく毎週、毎日の小テストがあって
落ちこぼれる生徒を早期発見対処し、PDCAサイクルをずっと早く廻す。
生徒が授業中先生に質問できなくても、
生徒同士のグループワークを組んで
先生に聞けなかったことを生徒同士できけるようにしたり、
生徒お互い協力しあうために50人学級にしたり、
それとは別に放課後生徒が個別に先生へきける時間をとったり、
途上国体験や、農家、東大サマーキャンプなど
39の課外活動で外の世界や社会を体験し、
早くに大きな目標と勉強のモチベーションをもたせたり、
そのための時間をつくるために授業時間を2分多くとって
年間60時間の授業時間を確保したり、
先生たちのモチベーションのために先生用の30以上の細かな役職を作るなどです。

どれもこれもめんどくさくて、普通はやらないし、
私立で儲かってる有明進学校だからという言い訳はできるし、
いっかいの非常勤講師に求めることではないですが、
まあ西大和学園も、荒れた学校からスタートしたわけですし、
奇跡はたくさんの細かな工夫に支えられてるという例ですね。
こういういろんな知見やノウハウはどんどん広まっていけばいいと思います。
(「世界一受けたい授業 西大和学園」 で検索したら動画見れたのは秘密)




ただ、番組を見た限りこれだと、
教師の負担はものすごく大変なんじゃないかと思ったりしたんですが、
別に生徒も教師も疲れてたり、
異常なテンションだったりというわけではなく
ほんとに普通の学校にみえましたね。
仕事にやりがいがあるのか、給料がいいのか、
むしろ親や学校からのストレスが他の学校と比べてずっと低くて
なおかつ手応えある仕組みなので楽しいのか、
実はそんなに働かなくていい分担ができてるのか、、、


より詳しくはここに書いてあるようなので、必読です。

田舎の無名高校から東大、京大にバンバン合格した話―西大和学園の奇跡田舎の無名高校から東大、京大にバンバン合格した話―西大和学園の奇跡
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えっ、せっかくきれいにまとめてるようで、完璧なアフィ誘導じゃないかって?
いやいや、人間だもの。